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スバル4ポット、ブレーキパッド交換方法

UP日[2003/05/14]
更新日時[2007/08/05]

疲労

4ポット左のブレーキはスバル純正4ポット。
2003/05/14現在GC8インプのターボ車全般・フォレスター等にも採用され、重量級の車種には一般的に装着されているので馴染みが多いと思う。今回LockheedSXに交換した後、残量や、その他ブレーキ回りを確認する為にパッドを外す。
パッドの交換方法はこれとほぼ同じなので参考にする事が出来るが、あくまでも参考までにして欲しい。
2005/09/01現在、DIY人気で、私も含め自分で整備する方が多くなってきている。そんな中、無資格な人が友人の車を整備し痛ましい事故が起こっている事も事実。事故が自分だけで終わる事は殆ど皆無。間違いは許されない整備であり、資格の無い者が分解整備に該当する内容を他人の車に施す事は法律に抵触する可能性があり、最初は有資格者の指導の下で行いたい。


ここからはふん転菓子オリジナルの方法、整備のプロから見れば間違っている可能性も否定できませんし、車の安全に係わる所なので参考に留めて下さいね。宜しくお願いしますm(__)m

パッドの交換で最初に行う事はホイルを外し全体をイメージします。今回は左の前輪で作業を行う。
構造自体は単純で無駄が無いのですが、物によっては前後・左右・上下が有り、全体をよく確認し覚えます。最近はデジカメも有るので、分解する前に前後左右上下裏表。色々な方向で撮影しておくと便利。

4ポットまず「全体の確認」から3色の矢印「白・青・黄」これらを全部外す。
当然外す時は向きを覚えておく。

  1. 白1本=名前は忘れた。今回スプリングピン(以降Sスプリングピン)と、勝手に命名。
  2. ■役割
    Kピン(下記で説明)2本が抜けないように固定する物で、Kピン2本がブレーキパッドを固定している。それらが抜けないように、更には簡単に交換出来るようになっている。

    ▲取り方
    白い矢印の所で固定されていますが、実は赤い矢印の所でKピンに刺さっている。覗き込むと理解できる。そこで赤い矢印の反対方向に引っ張るとSピンを抜く事が出来る。これは白い矢印2本の所でスプリングになっているので、上に引く事で反発力を感じます。約10mm程刺さっているので曲げないように片方づつ指で引っ張り上げれば取れる。

  3. 青2本=キャリパーピン。これも名前を忘れた。(以降Kピン)

    ■役割
    ブレーキパッド本体とシム等を同時に固定する物。

    ▲取り方
    Sピンを外す事で、自由になりますが、指の力では取れません。下で説明するPスプリングが入っているから。まず上側を抜きますが、Sピンが入っていた所(奧)から手前に飛び出している部分を何でも良いので工具で押し出し出て来たら、それをプライヤーなどで引っ張る事で抜く事が出来る。
    上が抜ける事で、Pスプリングが自由に。この事で飛び出す時が有るので注意。
    パッド交換が終了し、このパーツを元に戻す時はスプリングの役目があるので上から押さえつけるように、Kピンを入れる。慣れないととキャリパーの所で入り難いと思います。

  4. 4ポット黄色一枚=パッドスプリング。これも名前を忘れた。(以降Pスプリング)

    ■役割
    こちらはパッドが動く事を規制しているスプリングのようです。ブレーキが掛かる度に前後に動き暴れようとするのを抑える為かな?この辺自信がありません。m(__)m

以上で、パッド交換の第一段階である各パーツの取り外しの完了。
車は良く考えられてやっているので、自分なりに理屈を考えながら行う事で解かります。文面にすると大変ですが、外す部品は3個だけなので意外に簡単。


以上ここまでが部品の説明。
安全に係わる事なので、充分に理解して下さい。作業する時片方ずつ行う事で、左右を比べる事が出来るので間違いは少なくなる。

右の写真は既にスプリングピンを引き抜いた後のもの。
← まずはクリック。(色々と取り説が書いてある画像が出る。)
既にSピンを抜いた後で、ペンチで摘んでいますが、その前に摘んでいる反対から少し押し出しておくと摘みやすい。抜くと、パッドスプリングが飛び出して来る時が有るので要注意。

フリーに。下のピンも抜く事で下準備完了。

ここからが肝腎。
上の「ご対面」をクリックしたままで説明。
「ご対面」はローターとパッドを確認する事が出来る。通常お互いが新品同士なら、白い矢印の所がパッドなので引っ張れば抜けます。が!ローターが減ると抜けません。。と言うよりこれが正常 。そこで下記の要領で隙間を作り徐々に抜いていく。

ここからが、パッドを引く抜く為の隙間を確保する作業。隙間が空いていれば力は要らない。

何故取れないの?


距離が進むとローター磨耗の写真から、パッドの当たる部分が削れ、白い矢印の部分が削れず残ります。だから引っ張っても普通抜けません。解からない人は外したパッドをローターに当て、横にずらせば引っ掛かりを感じるはずです。

←ブレーキピストンを戻すために、掴む1・掴む2の写真からキャリパー本体の一部と、パッドの一部を水道用のパイプレンチで摘みます。
このレンチは、大きなパイプやナットを掴む時使うもので、普通の物と違い、開く量を大きくする事が出来ますよ。とっても便利なので、ご家庭に一つは有っても邪魔では無いはず。掴む時は、下でも上でもどちらが先でもOK。とにかくユックリ掴む

ピストンが戻るのが感覚的に解かります。下を少し掴んだら上を掴んで、もう一度下を掴んで何度か繰り返す事でピストンを押し戻す事が出来るので隙間が出来たら、[隙間を確保]のボタンをクリック。


作業中何も当てず直接キャリパーを掴んでいるが、ブレーキキャリパーに傷がつくので、実際にはボロ布を使う事で対応しています。私はキャリパーの色が落ちてもそのまま。

このように掴む事で、隙間が空きますがそれでもパッドは取りません。
パッドとローターに隙間が出来るので、この隙間に薄い金属の板・細いドライバーを差込み反対も同様に行うが、 今回パッドの残量の確認だけなので、薄いステーで対応できます。


新しいパッドに交換する時。

パッドが減っているので、ブレーキピストンを戻す量は増える。
減ったパッドを掴む時、出来るだけ多く掴んでピストンを戻す。最初は 空いた隙間に薄いステーなどを入れるが、更に掴んでピストンを戻す事で空いた隙間にステーより厚い物(ドライバーなど)を入れる事を繰り返し、4ポットの片方のピストンを全部押し戻す。

ある程度ピストンが戻ると、摘んで戻す事が困難になるので、直接ピストンを押しますが、この時絶対に金属で戻さない。万が一ピストンに傷が入ると、そこからシールが傷つき最悪オイル漏れに繋がり事故の元。私は金づち(ハンマー)の柄が木製なのでそれを使っている。

写真は有りませんが、片方を戻した後は、ドライバーを薄いステーの変わりに差し込んだまま反対のピストンを完全に戻す。この時ブレーキオイルのタンクからオイルがこぼれる可能性が有るので十分に注意してください。仮にこぼれたら、タンクに蓋をして、こぼれたオイルに水を掛ける。ブレーキオイルは水と馴染みやすいので、これで洗い流す事が出来ます。速やかに洗い流さず放置すると、塗装が解る。

何故、全部一度に戻さず、隙間に物を入れるの?

ブレーキの構造を考えると理解できるのですが、一個ピストンを押し下げても、他のピストンも油で繋がっているので、一つを押し出しても他の物を押し出せば、当然押し込まれたピストンは出て来ます。パスカルの原理だったかな?桐のタンスと同じです?
面倒ですが全てが繋がっているので、ブレーキピストンは引っ込みません。

更にこの時パッドを抜いて反対を摘んだら。。大変なことになります。パッドが入っていないピストンが飛び出し、それが直接ローターを押し出すので、素人には手が出せません。当然ブレーキも効かないので、修理工場まで自走する事も出来ませんよ。

最初薄いものを入れる事で隙間を確保し、更に掴む事で隙間を少しずつ広げ確保。その時ドライバー等をこの隙間に入れる事で新しいパッドをスムースに入れることが出来るのです。コツはあせらず、良く確認して一つ一つ作業していきます。
片方のピストンをが完全に押し戻す事が出来たら、新品のパッドと交換し、反対側も同様に行い、交換。仮に全てのパッドを外した後にブレーキを踏むとピストンが飛び出して、自走不可になるので絶対にブレーキは踏まないで下さい。


外したパッド左は、外したパッド。
右からブレーキパッド。中央がシム。左もシムですが、正式な名前は忘れました。
外したBパッドの裏に少しだけ茶色のグリスが確認できると思いますが、以前使っていたパッドの残りがそのままついていますが殆ど意味は無いでしょう。スポーツパッドなのに殆ど鳴かないので、今現在このままで組み付けました。

パッドに鳴き止めのグリスを塗る。

塗るときはパッドのバックプレート側に薄く延ばして塗ります。

分解後の確認作業。


最後まで組終わったら、必ず行う事が有る。
走り出す前にブレーキを数回踏む事。ブレーキのピストンを戻す事で、一時的に効かない状況になっているので、「止まった状態で必ず数回踏みつけ踏応えが確認できるまで出発は出来ません!」大変危険。それと油分を嫌うので、ブレーキークリーナーで軍手などで触った所は洗浄します。(ローターなど)これで終わりです。


パッド交換時通常背面にグリスを塗るが、私は鳴くまで塗りません。

スポーツパッドなので、気にしないない。仮にグリスを使うなら、古いパッドを外した時再利用するシムについているので、そのまま組み込めばグリスを塗った事と同じ。それでも音が気になるなら改めて塗るが、コレをみて初めて自分でパッド交換を考えている方は、有資格者に整備して頂いてください。鳴きを止める為にパッドを加工する方法が有りますが、大きなキャリパーを入れた意味が無くなる事も考えられます。

とにかく止まる事に自分で手を入れることは大変危険。
工具を揃えたり、工賃を払う理由はここにあります。最後まで読んで無理だと感じたら「勇気ある撤退」も必要。私も趣味で車を弄ります。特にブレーキ関係の事は慎重な対応をお願いします。車好きが車で事故を起し最悪な事になる事だけは避けたいのです。これはふん転菓子の気持ちです。


錆びたピストン錆びの事。
詳しくは解りませんが、パッドの表面は日常瞬間的に500℃位になるのかな?
パッド全体の温度がここまで上がる事は無い。 ローターも錆びボロボロと取れるほど。錆びは熱が主な原因。毎週サーキットに通う位、日常的に高熱にさらされれば錆びる前にローターが磨耗。ここまで錆びる前に交換の対象になると思う。私は時々温度を上げる程度なので、放置する時間が長いのでここまで錆びるようです。

パッド裏側のバックプレートも熱にさらされる事で、エンドレスブルーと言われる色も、プロジェクトミューのグリーンも全て炭化して真っ黒になる。良く考えると、スポーツパッドが入り、残量が半分程度でこの色が鮮やかに残っていると、その車の使われ方が想像できる。

パッドのフィーリングの違いを色々な人から聞くと。。同じパッドで話が人それぞれ異なる事が理解できるようになった。

  1. Aさん。ローターが錆びない・半分まで減っているがパッドの色が残っている。
    フィーリング=街中でも少ない踏力で初期から効いて最高!安心して踏めるようになった。
  2. Bさん。ローターは錆びて、パッド側面の色が変色している。
    フィーリング=購入した時、初期は敏感なほど効いて神経使ったけど、暫く使ったら普通になった。
    普通になってから、強く踏んだ時の剛性感などがブレーキのコントロールを踏力で行え、市街地でも神経質なブレーキを踏まず長距離が楽になった!

両者の違いを考えると、Bさんは初期の制動は体感したが、その後パッドから煙が出るほどの運転をした事で、材質が変化しパッドの裏の顔が見えた人。中の成分が熱で蒸発?し、安定した本来の性能が出てきたと考える事ができる。

適正温度

サーキットなど自分の走行環境考慮せず、低温側の温度を見ずに耐熱性の高いスポーツパッドを入れ、更にはローターまで耐熱性のあるパッドにに交換すれば、「冬場の冷たい雨の中ブレーキは温まらないので効きが弱くなる。又は最初が効かない。」高速走行中ブレーキは冷却されるので一発目が効かず、踏み込んだ後温まると途中から効き出すほど。自分の使い方を良く考えてパッドを選ぶ事が大切。そんな車が自分の後ろに居たら、ぞっとしませんか?私は、ミラーを良く見てその手の車が来ると緊張して運転しています。

WRCも走行前はピカピカ。

パドックに帰ってくると、ブレーキも汚れが凄い状態。これが本物。走行前の状態を私たちが、私たちの車で維持する事は 非常に困難な事。見栄えが気になるのは解りますが、リスク考えず交換すれば、それは偶然に事故を起こしたのではなく、「故意に事故を誘発した」と考える事が出来る。パッド選びは、自分が使う環境を良く考え、適切な温度領域のパッドを選ぶ事が肝心。

ブレーキ関係は常用の温度と走行中の熱との戦い。錆びが出る事は普通。気にする方もいますが、正常の範囲なので参考にしてください。

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